セシル君は素直になりたい(5)
キスの時って、鼻呼吸?
それとも、角度が変わった時に
吸って吐いてってすればいいの?……さりげなく。
考えれば考えるほど分からなくなって、息ができなくなって、
ボクはヴィンセントの胸板を叩いた。
「んんん!」
それでやっと唇が離れる。
「ぷはっ……はぁ、はぁ……何、するんだよ……」
触れた部分が、ぽってりと腫れた気がした。
ボクは唇を手の甲で強く拭うと、大きく息を吸って吐いた。
「……ホント、意味、分かんない」
頬が熱かった。そんな自分の反応に戸惑う。
俯くと、ヴィンセントが低く唸った。
「大人をからかうな。
……抜いて欲しいなら、素直にそう言え」
「は……?」
抜く?
理解が追いつく前に、ボクの両足が浮いた。
抱き上げられたのだ。
「ちょ、ちょ、ヴィンセント!?」
ベッドに放られたボクは、呆気に取られてヴィンセントを見上げた。
なに?
なんなの?
抜くって、まさか、まさか、まさか――
ヴィンセントが、ボクのパジャマのズボンを脱がそうとしてきて、
ボクは悲鳴を上げた。
「わあああ! ヴィンセント、待って! 待ってってば!!」
必死でそれを阻止すれば、両手首を掴まれ頭上で固定されてしまう。
「脱がないと、また洗濯する羽目になるぞ」
「抜くってそういう……!?
や、やだ、ボクはそんなつもりじゃ……っ!」
ヴィンセントは片手でボクを拘束すると、
もう片方の手でズボンのウェストを引き下ろした。
あっと思った時には、下半身を丸裸にされていた。
「ヴィンセント、やめ――」
素早い身のこなしで、ヴィンセントの膝がボクの両足を割り開く。
それから、彼の大きな手が無防備な股間に伸びた。
「んぁっ」
ソコを握り締められた瞬間、体にビリビリと電流が走った。
信じられないことに、ボクのソコは勃っていて、
ヴィンセントの手に容赦なく扱かれると、
今すぐにでも弾けてしまいそうなくらい、震え始める。
「や、やだ、そんな……
あっ、んくっ、ふ……あ、ぁっ……!」
自分でも驚くほど甘ったるい声が漏れ出た。
もしかして――いや、やっぱり、ヴィンセントのヤツ、
本気で怒ってるんだ。
だから、だから、こんな真似を……
「ご、ごめん。ごめんなさい、ヴィンセント。
もうからかったりしない。だからっ……」
手を止めて。そう続けたいのに、ボクは言葉を飲み込んだ。
だって……ヴィンセントの手、気持ち良いんだ。
絶妙な力加減に、下半身が蕩けていく。
両足がだらしなく開いていく。
「ダメ、ヴィンセントっ……それ、ダメ……
そんな風にしちゃ……あぅ、イッちゃう……からっ……」
涙で視界が潤んだ。
「や……ゆ、許ひて……ん、うっ、先っぽ……ホント、だめっ、
指でグリグリしないで……っ、それ、ダメ……ダメだって……
あ、あぁっ、あっ……!」
「敏感なんだな」
そう呟いたヴィンセントは、何故だか苦しそうに眉根を寄せていた。
なんで、お前が苦しそうなんだよ。
ボクがイキそうで、そんな状態にしてるのはお前なのに。
お前のせいで、こんなに気持ち良くなっちゃってるのに。
その時だった。
ヴィンセントがボクの腰を抱き上げ――
「ふぇっ……!?」
お尻の割れ目に顔を近づけたかと思うと、
レロリと後孔を舐めた。
「ひっ……! なっ、何考えてるんだよ!?
なんで、そんなとこっ……!?」
唾液を絡ませた舌が、ゆっくりと中に侵入してくる。
その上、前まで扱かれて、ボクはパニックに陥った。