忍び寄る「黒」と赤い過去(9)
「んっ、んんっ……!」
貪るようにキスをしながら、ユリアのシャツのボタンを外していく。
引き締まった体が現れる。たまらずオレは彼の首筋に噛みついた。
「わっ……」
「お前って、イイ体してるよな」
もつれるようにベットに倒れ込むと、
オレはユリアに跨がり、続けざまに肌に歯を立てた。
キツく吸い上げて、痕を残して、舌で舐める。
「ん、んんっ……」
悩ましげにユリアが眉根を寄せる。
けれどオレが彼のズボンを引くと、彼は慌てた様子でウェストの部分を掴んだ。
「ちょ、ば、バンさんってば……!」
「なんだよ」
「……僕だけ裸なのは、恥ずかしいです」
ユリアが目線をそらしてポツリと言う。
嫌なわけではないらしい。
「そっか」
オレは小さく頷くと見せつけるようにシャツを脱いで、それを床に放った。
下着ごとズボンを脱いで真っ裸になり、再びユリアのズボンに手をかける。
「これでいいか?」
「う、うん……」
ユリアは裸のオレよりも恥ずかしそうに頷いた。
今度こそ、彼から衣服を剥ぎ取り、
オレは、ちゅ、と恥骨に唇を押し付ける。
ユリアの体がピクリと跳ねる。
足の間では、すでに凶悪な肉槍が反り立っている。
「キスしただけなんだけどな。もう、こんなになってる」
「あ、当たり前だよ。バンさんとキスするの、凄く気持ちいいんだもの」
知れず、口元が綻んだ。
オレは気持ちを表現するように、彼のヘソの周りにキスで円を描き、
次第に顔を下へ移動させた。
両手で肉竿を握りしめる。
上下に扱きながら、顔を寄せる。
舌を突き出して竿の側面をなぞり、竿の更に後ろの双球を口に含んだ。
「ふぇっ……!? だ、ダメだよ、そこはっ……!」
ぐい、と顔を押しのけられそうになりながらも、
気にせず口の中で球を優しく転がす。
更に手を激しく動かせば、ユリアは大きく体を捩った。
「んくっ、ぅ、あっ……あっ、あっ、あっ……!
やだ、バンさん、それ、ぁっ……刺激、強すぎてっ……」
すでに彼の足の間に体を滑り込ませていたオレは、
じたばたと暴れるユリアの両足を押さえつける。
手の中の屹立は、今にも弾けんばかりに脈動していて、
燃えるように熱かった。
「イッちゃう……イッちゃうからっ……
ダメ……バンさ……あ、ぁっ……あっ……!」