人狼坊ちゃんの世話係

愛おしい人、可愛い人(2)

「……無理させちゃって、ごめんなさい」

 うなだれたユリアに、オレはぶんぶんと首を振った。

「無理なんてしてねぇし!
 こうしてお前と触れ合えて、凄く幸せだよ。気持ちいいし。
 ってか、別に勃ってなくても挿れられるから……っ」

「やだよ、そんなの。
 するなら、一緒に気持ち良くなりたいもの」

 無視して腰を下ろそうとすると、ベッドに押し倒された。そのまま抱きしめられる。
 腹に熱いユリアの剛直が当たっている……

「ちゃんとバンさんも感じられるようになったら、
 挿れたいって前から言ってるでしょ。僕は待てるから、無理しないで」

「だから、無理じゃねーって」

 勃つまで待つって、それじゃあいつになるか分かんねぇし。
 昨日も、一昨日も、全く同じやり取りの末、挿れなかったのだ。
 ……生殺しだ。

「こうして、抱きしめて眠れるだけで僕は幸せだから」

「お前のココは、そうは思ってないみたいだけど」

 オレは一念発起して体を起こすと、ユリアの首筋に噛みついた。

「んんっ、バンさっ……」

 ちゅ、ちゅ、と首筋、鎖骨、脇腹と唇を押し付けて、体を下へとずらしていく。
 恥骨を舌でなぞり、やがて彼の足の間に体を滑り込ませると、
 屹立の先端を口に含んだ。

「んぁっ、ちょ、どこ、舐めてっ……!」

「このままじゃ、お前、寝不足になりそうだからさ」

 唾液をたっぷりと含んだ舌を、剛直に絡める。
 表皮に唾液を塗り込めていく。

「ん、んん、んっ……」

 獣の影がちらついた。
 意識を反らすべくオレは必死に顔を動かす。

「あ、やっ……ダメ、バンさん、ダメだよ、も、それ、
 出ちゃうっ、出ちゃうからっ……!」

「ん? いいぜ? 出して……」

「はぁ、ぁっ……ダメだってば……汚いよ……口、離して……っ」

「やーら」

「……っ!」

 頬を真っ赤にして、ユリアがオレの頭を押しのけようとする。

 ……可愛い。

 ユリアは、目に涙をためて、困ったように眉根を寄せていた。

「ユリア、気持ちいいな……?」

「う、うぅ……バンさん……凄いエッチな顔して……
 あっ、ぁ、ダメ、奥まで咥えたらっ、すぐにイッちゃうって、言ってるのにっ……」

「ほら、いけよ……」

 ますます舌の動きを激しくすれば、口に含んだ屹立が一回りも体積を増して、
 唇が限界まで押し広げられた。

 その瞬間、ユリアはオレの髪をぎゅっと掴んだ。

「で……っ、出る、出ちゃ……っ!!」

 びゅくんっ、と屹立が跳ねて、熱液が勢いよく噴き上げる。

「ンくっ……!」

 粘着質な白濁が、口の中いっぱいに広がる。
 最後の一滴まで搾り取るように吸い付けば、口の中が真っ白になった。

「ぁ、あ、出ちゃってる……
 バンさん、離してよ……そんな、に、吸わないで……っ」

 喉を鳴らして飲み干すと、引き続き舌を動かす。
 ソコは果てながらもなお、雄々しい硬度を保っていた。

「も、う……っ、聞いてよ……は、ぁっ、あ、また、僕っ……」

「まだまだイけるだろ?」

「あっ……!」

 両手で扱きながら顔を上下させれば、濃厚なオスの香りが口の中に広がる。
 唇を戦慄かせるユリアが可愛くて、オレは執拗に肉竿を舐め回した。

「ん、ぁ! も、バンさんの……意地悪っ……!」

 ……尻に欲しい。  一息に貫かれて、ガンガン最奥を責め立てて欲しい。

 舐めてるうちに、オレのち×こがエレクトすればワンチャンあるのではないか。
 そんな期待に胸を膨らませたものの、
 結局、愚息は最後までスンとしたままだった……

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